受注から4か月ほど経過し、施主様のリノベーションの施工日程も見えてきたので、いよいよテーブルに掛かります。
写真は1000X2000の、大きい方の脚部を構成する部材群です。
76角の脚4本、長手幕板2本・妻手幕板2本・長手幕板中央に入れる貫1本・足摺2本・足摺を配置する妻手側下部桟2本、合計13パーツです。 あとは甲板1000x2000が1枚です。
図体は大きいんですが、部材数は少ないです。
準備しておいたJIGを使って長手幕板のホゾ切りです。あと10センチ長かったら天井に当たって加工できません。
新調したJIGに当てがって、がっちりクランプしてカット。クランプのセットと解除に時間は掛かりますが、こうしないとカットする時の鋸刃の抵抗で材が暴れて正確なホゾが切れません。
ホゾ切りは2時間ほどで完了、仮組みしてみました。足摺を所定の位置に仮置きして、理論値と実測値の誤差をチェック。仮組みなので厳密な実測値は出ないんですが、今回は理論値優先で行こうと思います。
この状態で揺すってみましたが、ビクともしません。
しかし、この状態では工房内で身動きが取れないので即刻解体します。各部材の細かい加工を済ませておいて、次組み立てるのは5月になりそうな納品日直前になります。
これは何かっていうと、寝室の2台のベッドの中間に置くための、ちょっと変わったチェストです。
今は枠組みだけで、これに壁面を構成する鏡板やら、正面の扉、仕切り板、背板が取り付けられて、下に脚付の台輪が配置されます。
左側の短い面がベッドの足側から見た正面になり、長い面がそれぞれのベッド側になります。つまり、上半身部分はお互い相手の顔が見えない状態になります。わかるなあ、その気持ち・・・・・。
左部分はベッドサイド側に鏡板が入り収納になりますが、右側は中央に仕切り板が入って眼覚まし時計なんかを置く棚になります。
四角四面な、何の面白みもないチェストですが、実はこれ、なかなかの難物なんです。鏡板や座板は可能な限り桟に切った溝に嵌めこみたいんですが、その配置と組立て手順が複雑で、頭の中だけでのシュミレーションでは最終的な結論に至りませんでした。
これが第1段階での組立てになります。正面から見て左右の桟に嵌る鏡板と、座板は当然ながら桟に切った溝に嵌ります。
写真で右側の部分は、この組み立てが終わってからでないと組み上げられません。
組み上げ手順を確認しながら、最終的な手順を決めていくんですが、要するにとっても複雑で厄介な制作になりそうです。
おまけに、当初予想の使用材の見積もりが大幅に超過してしまい、恥ずかしながら受注額の増額を願い出るという失態も犯してしまいました。恥ずかしい事です。
おわり