木工制作

食卓テーブル大きい方

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小さい方の食卓はひと段落したんですが、大きい方の食卓に掛かるのは少し早いので、合間に複雑怪奇チェストの方を少し進めておきます。

鏡板や座板などを嵌めこんで、組立てに支障がないかどうかの最終確認と、組立て手順の再確認をしておきます。この手順を省くと、本番の組立ての時思わぬ不具合が出たりして慌てる事になります。

無事組立て可能とわかったので、鏡板や座板の塗装を先に済ませます。

これが正面になるサイドです。 何とも変てこなチェストですが、使う場所と要求される機能を満たそうとするとこうなってしまいます。

今回のメインテーマはこれです。2000X1000という規格外のテーブル甲板を作ります。

5/4インチ材の6枚矧ぎで構成しますが、長さ2mは私の機械では不安が残るので、1700強で甲板本体を作り、妻手側に15センチ幅の端嵌めを組み付けて2000を確保します。

写真は6枚の板の配置を終わったところです。1枚づつ鉋掛けをして順目方向を合わせておきます。合わせて置かないと、矧ぎあわせた後の鉋掛けがうまくいかず、仕上がりに重大な難点が出ます。

但し、こういう厄介な板もあるんです。右側に見えている白っぽいアバタ模様ですが、板全体の順目は奥側から手前に向かっているのですが、白っぽい部分は逆目になっているんです。切れの悪い鉋だとこの部分が仕上がりません。

そういう時に重宝している京都鍛冶の鉋の出番です。この鉋の良い処は逆目に強いという事ですが、弱点もあって、すぐに切れ止んで(切れが悪くなって)しまい、研ぎ直す回数が多いという点にあります。

今回の板は今までになく扱いやすい板が揃っていました。幅170で長さ1700のチェリーの板で、順目だけで引き通せる板は多くなくて、途中で順逆が入れ替わる事が多いんです。どうかすると幅方向の左右で順逆が入れ替わっていることもあります。

最初に2枚ずつ3セットを矧ぎあわせます。中央に12センチほどのサネを入れるんですが、これは溝幅ぴったりに作ってあります。ハンマーで軽く叩いて入る程度です。甲板中央部で僅かな目違いの可能性を排除します。

左右のサネは少し緩めにしてあり、接着剤の逃げ場が無くなって矧ぎ面の密着が悪くなる危険を回避できるようになっています。

木工を始めたころ、佐世保のプロのHPでこのやり方がされていたんですが、その時はサネの作り方や、なぜそうするのかは全く分かりませんでしたが、あれから10年近くがたって、その間に見つけた私なりの回答です。

つづく

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