カナディアンカヌー 木工制作

カヌー制作 その6

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前回はここまででしたね。

外作業場でサンディングして、再度工房内に戻して塗装前の最終工程に掛かります。

アウターステム(左船首部に注目)を取り付けます。

ビスで仮止めしてからセンターラインを引き、整形するラインを入れたら、外して整形加工をし、接着して再度ビス止め。乾燥したらビスを外して木釘でビス穴を外します。

注文しておいたガラスウールクロス4mと、FRP油脂1L強が届きました。これで1万5千円程です。これは1/3スケール用で、樹脂は内外3回づつ塗る予定で計算して貰った量です。FRP樹脂を塗った跡あとで、劣化防止の為の上塗りのウレタンニスが必要です。

そうすると、フルサイズ艇の場合は面積比で9倍ですから塗料だけで15万以上掛かる計算です。これはちょっと問題ですね。う~~~む、どうしたらええんじゃろう。

計量用の秤。HCで2千円ちょっと。なにかと物要りな事じゃなあ。

カヌーの方はそれなりに進めて行くとして、空き時間(って訳じゃあ無いけれども)を利用して受注したチェストの制作に掛かりました。

幅1mX高さ1Mほどのサイズで、引き出しを6杯仕込みます。今までとは少しコンセプトの違うデザインにしようと思っています。

帆立側組みあがりました。

この角度の方がわかりやすいかな?脚の外側が下から40センチの位置を起点に上下に開いていくカーブになっています。

全体の雰囲気はこんな感じ。脚のカーブは最初上から40センチの位置を起点にしていましたが、検討の結果逆転しました。

こういうデザインを施主様が良いと思うかどうかは分かりません。今回は(大概そうなんですが)ワタクシが勝手に決めました。納品の時に揉めるんじゃあ無いだろうか?

引き出しの中子(側板や向こう板のことね)になる桐の集成材を買い込んで来ました。これで1万程です。

今まではホワイトファーっていう材料を使っていたんですが、買っていたHCが扱いを止めており、今後入荷の予定も無いって言うので、仕方なく桐の集成材にしたんですが、気に入りません。

軽軟脆弱の最たる材で、鋸で挽けばささくれるし、鉋を掛けても仕上がり映えがしません。鑿で突くと、少しでも厚めに突けば簡単に潰れてしまいます。早く適当な材を見つけないと今後引き出しを作るのに難儀する事でしょう。

必要寸法にカット。過不足なく取れました。という事は、失敗は許されないっていう事でもあります。

サンディングから2週間後、MDD君が塗装指導に来てくれました。ガラスウールクロスを被せていきます。

クロス幅が104センチあるので、反対側がこんなに余っています。艇長1.6mなので内外貼るとして、余分を見て4m購入しましたが2mで良かったかもしれません。

クロスを通して透けて見える船体が何ともナマメカシイわん。伝説の「素透り姫」ってこんな感じだったんだろうか?

余分なクロスをカットしたらいよいよ塗装ですがその前にずれやすい位置をマスキングテープで軽く固定しておきます。どのポイントをどこに固定するかは経験者の方が的確に判断できるので、この作業はMDD君任せです。

1回目、塗り上がりました。塗料の粘度が高く、均一に均すのに苦労しました。MDD君は「僕らが使うのはもっとシャバシャバで塗りやすいです。」と首を傾げていました。

この部分が難しかったです。余ったクロスの行き場が無くなって重なったり撚れたりしています。

「乾いたらサンディングして強引に平面にしますから問題ありません。クロスが浮いて破れたら上からその部分だけクロスを被せて2度目を塗ります。」

「あまり神経質に考えずに、適当にやって大丈夫です。」

とのご宣託なので、この工程はクリアできそうです。

2回目完了。1回目から一晩おいて、指で触ってべたつかないのを確認してから一人で塗りました。

サンディングは72時間以上経過してからっていう事なので、4日ほど放置してから3回目に掛かります。

その間にチェストの本体部分の組み立てと、引き出しの制作に掛かります。

つづく

 

 

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