木工制作

整理棚とローテーブル

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急ぎの注文だった小品2点です。サクッと作るつもりの物だったので途中経過は抜き。

1. 整理棚

以前にライティングデスクを納品したお宅から、ライティングデスクの隣に置く整理棚の依頼がありました。

何のデザインも無し。四角四面、簡素一本槍。デザインしないというデザインだと思ってください。手抜きとも言います。

扉は前側に食卓テーブルが配置されているので、引戸にしました。ちょっと昔の「水屋」(もうわかる人もおらんじゃろうね)みたいな雰囲気になりました。

内部も簡素。棚板で上下2段に仕切ってあるだけです。背板を付けたら納品です。この中に入るものは決まっているので、棚板も固定してあります。

2. ローテーブル

初めて注文を頂いたお客様からソファーの前に置くローテーブルが欲しいんだけれども、

1) 兎に角軽くしてほしい。人工股関節の自分でも持ち運びができる軽さ、出来れば5キロぐらい。

2) ソファーの前に置くが、その場所の絨毯の上でヨガをするので、脚が折りたためて移動出来、脇に置いても邪魔にならない様に。

3) テーブルの高さは45センチ以上、出来れば47センチぐらい欲しい。前に出した足がテーブルの下に入る様に。

あちこち探したがそういうローテーブルは売っていないんで、是非とも作ってほしい。

という注文でした。

「5キロは到底無理ですが、何とか8キロから9キロぐらいまでにしてみます。」

という事でそれ程考えずに受注しましたが、悪戦苦闘しました。

先ず高さと重量の関係。 軽くするなら小さな甲板にするのが早道ですが、それだと折り畳みの脚の長さが取れず、低くなってしまいます。ちゃぶ台(これも解る人は減ったじゃろうなあ。)が3尺の円形甲板で高さ1尺が相場だって言うくらいですから。

甲板を大きくすれば脚は長くできますが、重量は重くなってしまいます。

甲板の大きさは900X550、厚みは17mmと決めました。これ以上薄くすると反りやすくなると思えるので、17mmが限界でしょう。幅の550も、長辺900に対してぎりぎりの寸法です。500では細長くて落ち着きません。5cm狭くしても稼げる重量は450g程ですから、ここは見た目の落ち着くサイズを選択します。

最初甲板の反り止めは「滑り蟻桟」を採用しようと思っていましたが、両端に幅120の「端嵌め」を配置することにしました。反り止めの効果は蟻桟に分があるのですが、これも蟻桟分の重量を稼ぐためです。接合は雇い核とし、全幅接着剤を入れて固めてしまいます。接合部分の木端に核が覗いていますが、ある種のデザインと考えて貰いましょう。4隅は施主様の絶っての希望なので90Rの丸い角にしました。

脚は「脚折れ金具」で畳む様になっていますが、初めて使う物なので随分考えさせられました。

この金具、本来は甲板に直接ビス止めするのが普通なんでしょうが、甲板厚17mmでは短いビスしか使えないので強度的な不安が残ります。

妻手から5センチ入った位置に脚の内側が来るように、取り付けの台座を配置しました。蟻桟で稼いだ分を、この台座で使います。台座の部分は26mm厚です。

脚の長さは400mm。これがぎりぎりの長さです。折り畳んだ時に脚同士が干渉しないよう、端から50mmを49mmに改めました。

脚は妻手側に9度開いています。長手方向は直角ですが、金具の設計が91度なので1度分だけ開いた位置で止まります。

最後の最後に思わぬミスを発見。金具を畳む時の回転軸が7mm程控えた位置にあるので、その分だけ折りたたんだ時に脚の先が当たってしまい、完全に閉じる事が出来ません。結果的に脚先を8mm程切りましたので理論値で465ミリの高さが457ミリになってしまいました。

これで総重量は何とか8キロ以内に収まりました。

脚下にセットする畳摺りです。ここでも22mm高さを稼いでいます。

使わないときに壁際などに置いておくのに、甲板が床と直接当たって傷にならない様に写真のような枕を作ってあげました。

裏には滑り止めのスポンジ、表には当りを受け止めるラシャを貼ってあります。麻雀卓を作った残りです。

無事納品して、施主様にも満足して頂けた様で一件落着。久しぶりに頭をフル回転させた仕事になりました。

おまけ

4つ前の写真で向こうの方写っている「こんぺいとうかいかん」って書いてある板切れなんですが、

「看板が傷んで見苦しいので作り変えようと思う。相談に乗ってほしい。」という依頼が舞い込み、

「じゃあ、材料は準備してあげるから文字は自分で入れてください。文字入れが済んだら屋外用の耐紫外線のニスを塗って設置してあげます。」という事になって作りました。ニスの乾燥待ちしてるところです。

オイラの本業?は家具作りであって、看板屋じゃないんだけどなあ・・・・・・。ま、本当はカヌーの最終仕上げ用として考えているニスの実験台になって貰おうという目論見があるんだけどね。

さあ、カヌーに掛かるぞ!!おう!!

 

 

 

 

 

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