なかなか構想がまとまらず、受注以来4年間放っておいた椅子に掛かります。
特に何か新しい着想が湧いてきた訳じゃあないんですが、これ以上ウジウジしてても一緒だと思ったので、作りながら考えるっていう、いつもの方式でやっつけます。
先ずは座面の高さや傾き、背もたれの位置などを確定するためにこういう物を作りました。
肘掛は片方だけ。なぜ前に傾いているかというと、それが施主様の希望だからです。ワタクシとしては美しくないのでお勧めじゃあないんですが、施主様ファーストがモットーですから(ウソ)。
オットマンも付けますよ。
こういうものまで仕上げ鉋を掛けてるからペイしないんだよね。2x材は節だらけ・逆目だらけで鉋仕上げには向かないっていうのにねえ。
でもまあ、主要部分のサイズと位置関係は取りあえず決定。
ほぼ実寸大の素描まで進みました。
こういう時のために取っておいた端材っていうか加工屑みたいな端切れで1/5模型を作ります。
脚部はガッシリ・頑健そのもののどっしりした造りにします。
背もたれ部分を付けてみました。
ここまで作ってこれは没。背もたれ部分を作りながら違和感があったのですが、くっつけてみるとどうにもバランスが悪すぎます。暫くして原因が判明。
何と脚部の高さが10mm足りません。それで押しつぶされた様に見えるんですね。なぜ10mm足りなかったかは不明。
背もたれの高さは床からの高さで決めたので、当然取り付け位置からの寸法が10mm高くなっています。それで背もたれがやけに大きく感じるんですね。
脚の下部に10mm分の部材をくっつけて誤魔化す方法もあるんですが、寸法の若干の修正やカーブの形状など、いくつかの修正点もあるので、一から作り直します。
1日半を無駄にしたわけですが、実際の製作時の注意点や、修正すべき点が明らかになってきたので、まんざら無駄とも言えないようです。
そうこうしてたら、チェストを送った沖縄のHさんからロッキングチェアの引き合いがありました。ベランダで夜空の星を見たいんですと。優雅じゃなあ・・・・。