カナディアンカヌー

カナディアンカヌー その8

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内側のFRP樹脂の研磨が済んだので、「艤装」に入ります。

先ずは船腹最上部に取り付ける「ガンネル」っていう部材。ガンネルって言うのは本来は船腹最上部で船腹と甲板を繋ぐ部材の事ですが、カヌーの場合は甲板は船首・船尾に申し訳程度にあるだけなので、実際には船体の強度確保と防舷材としての役割を果たします。

船腹の内側と外側に取り付けるので合計4本必要です。

教科書には内側は曲げやすい柔らかめの材、外側には硬めの材を使えとありますが、みっともないので全てチェリーにします。

その代わり、船首・船尾部の上に沿ったカーブは人間の力だけで曲げながら装着するのは無理なので、このようにあらかじめ曲げ癖を付けておきます。

船首部のシアライン(横から見た船腹最上部のラインのことね)のカーブより倍ぐらい深めのカーブの当て木を作っておいて煮沸した材をクランプします。

長さは4.9mぐらい必要なんですが、そんな材は無いので、1600+1600+900+900とし、3か所で繋ぎます。

曲げるのは900の部材です。型板のカーブを深くするのは、クランプを外したあとの戻り分があるためです。

これは内側の方の材に、深さ6mmのスゥオートっていう切り欠きを入れるためのJIGです。

ディッシュBITで1発加工です。

上から見るとこんな感じです。船内に入った水を、陸揚げしてから抜きやすくするためですが、実用上は必ずしも必要ないと思います。私の場合は単純に見栄です。

内側から貼り付け開始。

MDD君に助っ人を頼んで、2人で2時間半ほどで完了。やはり船首(船尾)のカーブのきつい部分で手こずりましたが、なだめたり好かしたりしながら完了できました。

 

こんな感じです。接着剤だけでは絶対に持たないので、船体外側から30センチ間隔ぐらいでビス止めしてあります。

 

外側は一人でやりました。片側3か所、両舷6か所の繋ぎ部分の内、5か所が破損しちゃいました。助っ人の有難味が身に沁みました。

デッキです。

4mmのベニヤを2枚に分割して左右のラインを決めました。教科書には、この部分にデッキ材を裏返しに置いて、内側から鉛筆でカットラインを入れろとありますが、そんなこと絶対に不可能です。

先端に向かって反り上がっていくわけですから、デッキ材中央部は大きく隙間が空くことになり、鉛筆を常に垂直に保持しながらラインを引くのは不可能です。嘘だと思うならやってみなはれ。

ベニヤ2枚によるライン決定はドンピシャでした。少しおかしいと思えば簡単に修正できます。但し、最初からラインどうり削る(ベニヤをよ)のではなく、少し大きめに削っておいて徐々に追い込んで行くべきです。

左右のラインを削ったデッキ材を船体にセットし、先端と手前側を船体ぴったりに合わせれば、反り上がりのカーブは簡単に決定できます。

1つ上の写真は既に完成したデッキを取り付け終わった状態ですが、もう一つ問題があります。先端部分は4つの部材が合わさるんですが、どうしても隙間が空いてしまいます。施工者の腕にもよりますが、私的にはこの部分をぴったり加工するのは至難の業です。 なので、最初から逃げ道は考えてありました。

この辺は1/3模型を作っておいたおかげでしょうね。

先端部分は最終的にこのようになります。ロープを結索する金具は置いてあるだけです。

その9につづく

 

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