カナディアンカヌー

カナディアンカヌー 拾遺集

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完成前に課題が幾つかあります。

拾遺その1。

先ずはカヌーの収納場所の確保。

外作業場に放置していたあれやこれや(つまりゴミですね)を全て撤去しました。ここに工房を構えて7年半になりますが、それ以来の何もない状態です。ゴミ乃至ゴミに近いものは全て市のごみ処理施設に搬入し、内部の埃や蜘蛛の巣などは高圧洗浄機で洗い流しました。すっきりした~~~~。左の波板を通して外に置いてあるゴミが透けて見えていますでしょうか。

今までは向かって右側を材のカットスペースにし、左側をゴミ置き場などとして使っていましたが、これからは右の壁際をカヌーのストックスペース、その下をゴミ置き場にし、カットスペースは左側に移動します。

はい、このように収納されます。 ブルーシートでカバーし、強風時はロープで固定しようと思います。

拾遺その2

車載案件=パニくってしまったわん。

OYA-Gの車はCRZですが、うちにはもう1台ステップワゴンがあって、夏の釣行の時ゴムボートや船外機を積んだりして便利使いしてます。

これにルーフキャリアを付けてカヌーを載せてあげればいいやって簡単に考えていました。

先ずは出入りの車屋に相談。

「あのなあ、ステップワゴンにキャリア付けてカヌーを載せて運びたい。え?長さ?16フィートじゃから、車の長さが4.6mなんで楽勝でしょ。載せる時後ろ側から載せるとすると、ローラー付きのバーが必須じゃなあ。ま、検討のほどよろしう頼むわ。」

1時間後TEL

「この車種に取り付け可能なキャリアは前後幅74センチです。後部ドアの辺りに付けるんですが、74センチ幅で4.8mのカヌーを支えるのはちょっと無理ですねえ。え、車はどうなっても良いからもっと幅を広くできないかって?いや、知り合いの鉄工所にも相談したんですが、万一事故った時に責任問題になるんで無理って言ってます。僕も車屋として責任が持てない事は出来ません。今回は悪しからず!一番いいのは長尺のトラックをレンタルするのが早いですよ。」って言われてしまいました。

え?え?どうすりゃあ良いのよ?車に載せられないって事は、カヌーは作っただけ?5か月間の努力はどうなるの?・・・・・・パニクること暫し・・・・。

しかし、冷静に考えてみれば、カヌーをやってる人は多いとは言えないまでも結構な人数がいるよね。みんなどうやってるんだろう?

早速Netで検索すること2日。わかった事は、普通に車に載せてるってこと。これは絶対に何か方法がある!!

1. 車に装着するルーフキャリアは、車種によって多少の誤差はあるものの、基本    70~80センチ幅で大差ない。

2.カヌーを載せる場合は、1.のベースキャリアに2m程の長さの四角な枠のようなものを装着するらしい。

3.更にその枠の後方にローラーを、前方にクッションの付いた受けを付ける場合が多い。

てなことが、おぼろげながらわかってきました。

いろんなメーカーのキャリアを調べていると「ボート用スライドキット」っていう物と「ボートアタッチメントプロ」っていう商品があり、アルミボートやカヌー用らしい。

ボート用スライドキットっていうのが2.の四角い枠、ボートアタッチメントっていうのが3.のローラーとクッション受けに相当するらしい。

とここまでは解ったのですが、果たしてボクチャンのステップワゴンに付けられるんじゃろうか?その辺のところは商品説明なし。ただ、ステップワゴンにそのセットでカヌーを載せてる画像はいくつか見受けられます。

暫し思案の上メーカーの「お客様相談窓口」って奴にTEL。

「えっとね、車はステップワゴンのRK-1って型式なんだけどお、4.8mのカナディアンカヌーをのせたいんですよお。お宅の製品で何とかならんかなあ?」

「あ、出来ると思います。念のために年式も教えてください。各パーツの組み合わせがあるので、詳細を確認して折り返しお返事差し上げます。」

15分後、「検討しましたが、一つだけ確認して頂きたい事があります。前方ドアと後部ドアの境目から22センチ後ろ側を起点にして、車の後ろ端までの距離が193センチ以内になってますでしょうか?」

「あ、今図ったらドンピシャ193センチです。」

「それでしたら大丈夫です。まずベースキャリアっていう物を付けますが、これはバーが2本と、ステーっていうバーを支える脚のような部品が4つ、ステーを車体に固定するフック4個が必要です。お客様の車だとバーがINB165、ステーがINSUT、フックがK386っていう品番です。」

「ベースキャリアにボート用スライドキットを装着します。必要なのはIN417っていうキットとIN436Lという2mのバー2本です。」

「更にその上にIN420っていうアタッチメントを付けて頂くと、カヌーの積み下ろしが楽にできます。」

「どこで買ったらいいのネット販売でいろいろあるけど、お宅の通販サイトって無いの?」

「ありますけど、他社さんのサイトの方が安いです。何処が良いとは言えませんし、在庫の有無もありますので、まずは他社さんのサイトで探していただいて、無い物を弊社のサイトで買われたら如何でしょう?」

っていう懇切丁寧なご指導をいただきました。その間30分強、長時間にわたるご指導に感謝感激でした。

早速車屋にTEL

「あったで~~~。あれとこれとこれの組み合わせでいけるんじゃと。俺が買って持ち込もうか?それともそっちで手配した方が業者値段でいける?」

「あ、買ってください。こういう物はうちで買っても入りと出で殆ど値段が違わないんで買ってもらった方が気が楽です。それにしてもよく見つけましたねえ。僕もあれから調べてみましたが見つけられませんでした。」

「そりゃあ覚悟の問題じゃあないの?お前さんにとってはどうでもいいけど、オイラにとっては死活問題(おおげさ)じゃからなあ。げにも恐ろしきは執念じゃなあ~~~~~。」

どうにかこうにかキャリアが付いたので、試しに車に載せてみました。

車屋から帰って、いくつか手直しが必要でしたがこれが運搬時のポジションです。

前の方が2m強フリーなので、若干の上下動がありますので、安全のためにロープを掛けようと思います。後方は結索ベルトが近いのでビクともしません。

結索ベルトにタオルを噛ませているのは、ベルトと船体のニスの摩擦が大きく、ラチェットで締め込んでも起点側が締りきらないからです。こういう事はやってみないと解りませんよね。

でもまあ、良かったあ。泣きそうだったもんね。

完成!!命名。

6月8日

座面を取り付けて完成です。1月29日に台になるべニアを購入してから5か月と11日が経過しています。当初のアバウトな予定では「半年」でしたので、3週間ほど短い工期だったと言えますが、・・・・・・永かったなあ・・・・・。

まあ、塗装に入ってからはサボってばっかりで、3か月ぐらいは実質半分も仕事をしていないと思うんですがね。

艇の名前は「ホルス・1」=ホルス・ヌン とします。ヌンはタイ語で1。本当はワンって言いたいところですが、今は一寸憚られる雰囲気なんで、敢えてヌンとします。

え?2は? 2はソンですが、ほぼ間違いなく2号艇は作らないと思います。

材料費が15万ぐらい(工具類は別で)掛かって、工期が5か月強も掛かるんじゃあ、仮に受注があったとしても80万以下じゃあ受けられません。

カヌー物語はこれにてお開きとしましょう。

来週島根県の江の川水系に、漕艇練習に行ってきます。

ちょっと片付いていませんが、工房も通常の木工用の配置に戻しました。懐かしいような・・・・・・・。

おわり

 

 

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