組子道具編

なんちゃって「葉ガンナ」制作日記 その1

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制作中だった台所の引き違い戸2枚、完成しました。

台所側から見ています。

廊下側からです。

両サイド柳格子、中央部に三重菱の変形の「井筒割り菱」の組子を配しました。裏表に保護のアクリル板を組み込みました。

図面上や、制作途中単体で見ていた時は気づきませんでしたが、現場にはめてみると縦方向が詰まって、少しずんぐりした印象があります。

やり直す材料は無いので、慣れるしかありません。

建具屋さんに必須のプレス機がないので、組み立てには苦労しましたが、上出来の部類でしょう。

ところで、今日の本題です。

組子を初めて1年半と少しですが、最近やはり「葉ガンナ」があったらなあと思うことが多くなりました。

例えば「麻の葉」っていう極くベーシックな模様を作る時は両端を60度と120度にカットしたパーツが沢山必要ですが、今までは自作の傾斜カット治具と鑿、小鉋で作っていました。

沢山あるようですが、使ってないものが半分ぐらいあります。今のところ「角もの」はやってないので、45度や22.5度・67.5度なんかは作っただけです。

使用頻度が高いのは60度・30度・15度ですね。この3棲類は2つづつ作ってあります。

左の鑿で大まかに突いてから、仕上げを右の小ガンナでします。最初から鉋だけでやると、刃の消耗が激しく、早く切れ止んでしまうからです。それでも予備的に3丁を使いまわしています。

最初、杉やヒノキなどの軟材だから、刃は長持ちするだろうと思ってましたが、思わぬ早さで切れ止んでしまいます。というか、軟材なので刃はなるべく鋭く研いでおく必要があり、その分早く切れ止むって事だろうと思います。

で、最近大分腕が上がってきたなあと自己満足してたんですが、実は微妙な違和感を感じるようになっていました。

さっきの麻の葉でいうと、120度は片方を60度でカットし、裏返してもう一度60度でカットします。計算上はこれで120度になるんですが、裏と表の削れる幅が微妙にずれてる事が多いんです。

もう一つ重要な問題があって、鉋の刃はジグの傾斜面を傷つけないように、先端側(上から見て左側です)1/3だけ出る様に斜めにセットして使います。そうすると、ジグの角度より深く削れるので、120ーxになっているはずです。更に、手加減が悪いと鉋の密着が崩れてプラスマイナスどちらにもぶれてしまいます。

また、組子の先端角度は理論値よりほんの少しだけ大きいほうが、組んだ時の密着度が上がるという人もいるようです。

まあ、要するにもうちょっと精度を上げたいなあと思うようになってきたっていう事です。

それで、「組子用葉ガンナ」で検索してたら、燕の刃物屋さんが3万強で出品してました。前に検索した時には7万~8万のしか見つけられなかったんで諦めていましたが、この値段なら貧乏なOYA-Gでも何とかなりそうです。

でも、あいにく在庫切れ。色んな角度の商品の写真は載ってますが、どうやらすべて在庫切れのようです。

ダメもとで電話してみました。

「サイトに葉ガンナが載ってるんですが、すべて在庫切れってなってますけど、入荷予定ってありますか?」

「いえ、もう職人さんがいなくなって、入荷予定はありません。ちょっと名前忘れたけどうち以外で売ってる店があったと思いますけど。」

「あ、**さんですね。でも9万ぐらいなんで、ちょっと手が出ないですよね。4丁買った40万近くになるんで、無理です。」

「うん、それ位にしないと売る側もやっていけないんですけど、若い職人さんの身になるとちょっと厳しいでしょうね。 若い人が買えなくなると、もっとすたれてくるんですけどね。ところでお客さん職人さんですよね。」

「いや、ちょっと、趣味で組子を始めたんですが、最初葉ガンナは高いから敬遠してたんですけど、やっぱり必要かなって思うようになったんで電話してみたんですけど。職人さんがいないんじゃあ仕方ないですね。」

「へえ~、趣味で組子をしてるんですか?それなら、私が考案したやり方があるんで試してみませんか?必要なものを送りますし、動画で説明しますんで、私と一緒に完成させてみませんか?」

ちょっとびっくりして、何を言われてるか理解できなかったんですが

「あ、えっと、そのう・・・やりますやります、是非やらしてください。ありがとうございます。住所と連絡先早速メールで連絡します。」

てなわけで、これが届きました。

幅10ミリ程の白柿みたいな刃が2枚と、うちわボルトとロレットナットみたいな金具が2つづつ。

届く前に説明の動画も届いてました。

動画を見て大体大まかな考え方は理解しました。でも、実際に作るとなるとチャチャっと出来ましたって訳にはいかない感じです。

刃は今下になっている面=葉裏を表側にして、90度の鉄アングルにセットします。刃が接する面は45度に傾斜が付いており、90度を確保します。

ただ、鉄のLアングルはなかなかに入手困難ですし、60度、120度、30度、150度など複数の角度が必須なので、その時金物で刃をセットするベースを作るっていうのは私には不可能です。

今回の試作は90度でやりますが、刃をセットする為のストッパーや磁石を、鉄のアングルにセットする方法も持ち合わせていません。

刃物をセットするベースは木で作る以外には考えられません。

ということで、送っていただいたもの以外は全て木で作ることにして明日から鬱蒼たる迷宮に突撃しましょう。

つづく。

 

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