木工制作

便利屋木工

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UPするのも恥ずかしい便利屋木工3部作です。

先ずはその1

MDD(もはや注釈無し)のK君がラインで依頼してきた物体です。厚さ80mm、長手400mm妻手150mmの塊の上部4辺を30Rのラウンド加工しました。

30Rなんていう大きなルーターBITは持っていないので、テーブルソーで45度カットして、鉋でアールを付け、120番のサンペで整形しました。

何に使うかっていうと、この型に水に濡らした皮を押し付けて、トートバッグの底部分を整形するんだそうです。底と胴を分割して縫い合わせる普通の作りに比べて圧倒的な強度が確保できるんですと。

厚さ80mmの材はふつう使わないので、秘蔵していた斧折れ樺の角材を使おうかと思いましたが、安直にまな板に使う銀杏を貼り合わせて使うことにしました。加工が容易ですものね。

貼り合わせる時間を除けば作業時間は2時間弱ってところでしょうか。こういう安易な物を俺に頼んでくるなよなあ・・・・と思いながら渡した1週間後、加工変更依頼とともに帰ってきました。

写真で4隅の立ち上がり部分は直角なままなのがわかりますよね。

その部分も丸くしてほしいんですとさ。左整形後、右整形前。作業時間30分です。

その2=3面鏡リフォーム

ある日の夕方、徒歩30秒というご近所の奥さんが訪ねてきて、「嫁入りの時に持ってきた3面鏡をリフォームして姿見にしてほしい。」と依頼されました。

小学校5年生の時今の家に来て、卒業までほぼ毎日のように遊んでいたE君の兄上の奥さんです。

チャチャっとやっつけました。材はメイプル。鏡の重量に負けてグラグラするのは不安なので、相応の重量の脚にしました。

組立て中の写真ですが、ちょっと変な格好ですよね。最初上部に直交する、相欠きで組んだ3つの部材だけで作ったんですが、それだと体の下半分ぐらいしか映らないということが判明。やむなく下に40センチ弱の脚を追加して誤魔化したって訳です。最初から作り直す気力はありませんでした・・・・ごめんなさい。

こういうのを木工仲間内では「下駄を履かせる」って言って、忌み嫌います・・・

=嘘です。

近所だからって訳じゃなく、E君の兄嫁さんからお金を貰う訳にはいかないので、材料費だけを頂きました。

その3=工房椅子あるいはヒゴ引き椅子

工房で日常的に使ってきたこの無残なパイプ椅子。HCで数百円で買った代物ですが、前の工房から10年以上になり、満身創痍となり果てました。

家具作りの工房でこの椅子は無いじゃろうとお考えの向きも多々あるでしょうが、そんなもんです。紺屋の白袴って言うじゃないですか。

医者の不養生とも言いますかね?・・・言わないか。

でも、それだけならまだ上のパイプ椅子を使ってたと思います。

今回はこの2つで1セットです。後方の大きい方が本来の椅子です。座面は「ザ・イス」を作った時「仮縫い」に使った背もたれ部分を流用しました。

前の板張りの小さい方の用途ですが、

こういう風に使います。右手は包丁を持って、脚の親指の上になっている方に軽く添えて矧ぎ進みます。包丁で切るんじゃありません。包丁は節の部分を超える時だけ使います。左手をしっかり握って手前にずらせば、それだけで裂けていきます。

普通は縁側なんかに座り込んでやるんですが、股関節と膝の動きが極端に悪いワタクシの場合はちょっと無理。座った椅子の座面より10センチ低い位置に右足を置ける、足置き専用の椅子って訳です。

左から4mm、2mm-、1mm-と、順番に厚みを矧いで行きますが、ここまでは包丁だけでやります。いくつかコツがあって

1. 左手の親指と人差し指でヒゴを握り、緩まない様にずらしながら矧ぐ。

2.その時指先で厚みを感知しながら指先の上げ下げで厚みをコントロールする。

っていうのが最も重要なポイントなんです。しかも、この段階で厚みにばらつきがあると、この後の工程も上手くいかない事が多いんです。最近そのことに気付いたんです。

しかも、最終的に0.25mmまで薄くするんですから、出来れば1mmじゃなくて0.7mm位にはしておきたいところなんです。教科書にはこの工程で熟練者は0.3mmまで矧げるってあります。手で矧ぐ厚みが薄ければ薄いほど、そのあとの工程が省略できるんです。これは1つの作品に100数十本から数百本のヒゴを使う「網代」編みでは極めて重要なんです。

今までは右(足で挟んだ方ね)側はフリーの状態で、右手と左手だけでピピッという竹が裂けていく音を頼りにやってたんですが、1mm以下は無理でした。

普段はこの位置に、このように置いてあります。

かくして10年以上粉骨砕身尽くしてきたパイプ椅子君は、あわれゴミ箱行きの運命となったわけであります。・・・・・・・合掌・・・・・礼拝・・・・・・。

 

 

 

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