木工機械

テーブルソーでのホゾ切りの実際

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今回は番外編っていうか、純粋に木工の細かいテクニックみたいなお話です。

佐世保方面からの問い合わせに応えて、自分としての整理という側面もあってUPしてみました。興味にない人はスキップしてください。

テーマは、「テーブルソーによるホゾ切り」を実際にどういう風にやってるかという記事です

  1. ほぼ縦切り専用機みたいなアマチュア用のテーブルソーを何とか横切りでも使えるようにしようと悪戦苦闘した話。                 購入した時に横切り用に付属していた「マイターゲージ」って奴は即座にゴミ箱行きになりました。テーブル定盤に掘ってある溝と、ゲージのシャフトに隙間があって、どうやってもがたつきが解消できませんでした。写真も残っていません。      次に使ったのはインクラのマイターゲージ。シャフトに微調整機能が付いているって触れ込みだったので導入したのですが、まあそれなりって感じで半年も使わなかったと思います。          アバウトに横切りに使うならそれなりに使えるでしょうが、ホゾ切りに使える精度は出なかったです。最終的にたどり着いたのは横切り用のスライドテーブルの導入でした。これは思わぬ大正解でした。

2. スライドテーブルのフェンスと刃の直角を確保する方法。

最初やっていたのは刃の胴に差し金を当てがうやり方。

ちょっと賢くなって、直角を確認してある板材を使う方法。

最後にたどりついたのが、この治具を使う方法です。

指金は薄く、少しの力で撓むので、これで直角を確保するのは殆ど偶然に頼るようなものでした。

板材の場合は指金よりましですが、刃の胴に押し付けた時の力加減で微妙に動くので、やはり信頼性に欠けます。

最後の治具ですが、これが現状最適な方法だと思っています。

まず、定番に切られた溝にぴったりのレールを作ります。求められる7精度は全くがたつきが無く、且つスムースに動くレベルです。キンキンに研ぎ上げた鉋で数ミクロン単位で追い込みます。

このレールに直線の出た少し幅広の板材をセットします。直線精度は鉋の下端直しに使うストレートエッジで隙間が無いレベル。レールと板材が正確に直角にセットできるまで何度でもやり直します。

この治具の良い処は、ちゃんと作ってあればフェンスをセットするのに時間が掛からない事。10秒ぐらいでしょうか。

フェンス固定用のボルトを締め込む時のバックラッシュも気にしなくて済みます。

治具が狂ってきたと思ったら、簡単に作り直せるのも利点です。 もっとも、4年以上使っていますが、まだ一度も作り直したことはありません。

3. 胴付を切る

最初にやっていたのは、胴付を切る逆側のエンドにストッパーをセットして切る方法です。

最初に切り込み深さを決めて、この逆側にストッパーをセットして、同じ寸法の部材を順次カットします。

最近はこの方法です。フェンスに長めの角材をセットして、ホゾ先側にストッパーをセットします。

ホゾの長さ、厚みが同じ3種類の長さの材に胴付を切る場合、最初の方法だとストッパーのセットは3回行いますが、この方法だとセットは1回で済みます。

もう一つ重要な利点があって、四方胴付の場合のカット面がぴったり合いやすいのです。

これはちょっと大げさですが、例えば木造りの終わった桟がこういう風に曲がっていた場合、最初の方法だと4面の胴付がずれる可能性が大きくなります。この方向だと本来の胴付面より外側をカットすることになります。

ホゾ先の方にセットする方法なら、ずれを免れるか、ずれても許容範囲内に抑え込めます。

締め込みの圧力で誤差を解消できる軟材ならいいのですが、家具に使う硬材では胴付の誤差は致命傷になります。

後で修正する方法が無いわけではありませんが、神経を使う手仕事になるし、ミスをした場合には最初から作り直しって事になる場合もあります。

4. ホゾを切る。

治具1 です。 ベースになる9mm厚のシナベニアに、クランプ固定用の角材をくっつけた単純な作りです。

これを刃に触れる位置でフェンスに固定してワンカット。刃のアサリ分だけベースをカットします。 角材の右端が度重なるカットで醜くカットされています。赤いラインはベースと角材を止めてあるビスの位置です。このラインに近づいてきたらこの治具は用済みにして、新しい治具に作り変えます。

治具2 です。これもごく簡単な作りです。説明は要りませんよね。手前側のセットフェンスの下に切り欠きがあります。下から60mmの位置です。 ホゾの長さは大半が30mm以下なので、この切り欠きより下に指を置かなければ、最低30mmは指と刃の距離が確保されているっていう寸法です。

厚み方向をカット。最初は墨線より少し外側でカット。ホゾ穴に当てがって少しづつ適正な厚みまで追い込みます。

ベースをカットしておいたのは、このとき指先の感覚で切り込む位置を探るためです。

厚み方向をカット。こっちは少しきつめになるようにカットします。

 

この後際ガンナや鑿などでホゾ先を整える訳ですが、大体以上がテーブルソーでのホゾ切りで私が実際にやっていることです。

報告は以上でアリマス。

 

 

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