手道具

トリマーの憂鬱

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飾り棚の方は柿渋塗装に入ったので、時間待ちの間に小さな箱物を作っています。 一部に吊り桟構造の引き出しを設けたいので、吊り桟を仕込む止め溝を掘ります。この場合はテーブルソーの溝切りカッターは使えないので、嫌いなトリマーを使います。

溝幅は8mmなんで、6mmのスパイラルBITで2カットします。その為の治具を作っていておかしなことが。上の写真にある治具なんですが、何気なくガイドレールと切削線の距離を測ってみて???

なんかおかしいんです。

どう見ても41.6しかありません。理論上は42mmになるはずなんですが・・・・。

最初作った時とは逆サイドになるベースを基準にもう一つ作ってみました。

43.6って書いてますが、これは記入ミスで42.6の間違いです。つまり、BITのセンターが0.4mmだけずれてるって事ですよね。

このトリマーのベースは一体型なので、途中でずれるって事は考えにくいです。ということはベース自体が最初から怪しかったって事になります。実はこのベース、本体を固定するネジを締め込む部分が摩耗して固定が怪しくなったので2年ほど前に新調したものなんです。

蝶番を付ける座刳の治具を作った時にもおかしな切削結果だったことがあるんですが、何となく微調整して使った覚えがあります。

こういう事があると、それでなくても嫌いなトリマーやルーターを使う機会がますます減ってしまいます。上手に使えば便利な工具なんですがねえ。

今回のような加工は距離がずれていても支障はないんで、そのまま使います。

溝の深さは6mmなんで、教科書通り2回に分けて掘りこみます。最初から墨線ぴったりで加工すると失敗する確率が上がるので、まずは墨線の少し内側を6mmまで掘り込み、最後に墨線ぴったりでカットします。これなら最後のカットは深さこそ6mmですが、切削幅が僅かなのでBITにかかる負荷は軽くて済みます。

いつも道具類を買う曼荼羅屋に1000番の中砥を注文しました。中砥はずっとKINGを使ってきましたが、前回曼荼羅屋に「もうちょっと研磨力のある1000番が欲しい」と頼んだら送られてきたのがこれでした。「玄人」なんて書いてあって、何だかパチモン臭かったんですが、これがびっくりする程使いやすいんです。

買ったのは1年足らず前だったんですが、31mmあった厚みが17ミリを切ってきたので、2丁目を注文したんです。

どういう風に良いかというと、研磨力が全然違います。感覚的にはKINGの倍って感じです。

私の場合、鑿や鉋は#1000/#2000/天然砥石(#6000ぐらいと思える)と研いで、最後の刃返りは鎬面をほんの少し立てて#10000で手前に引いて取ります。

#1000はその最後に引いた微かな2段研ぎになった部分が見えなくなる寸前まで研ぐんですが、この研ぎに掛かる時間が短いほど研ぎに掛かる時間が短くなります。この時間が短ければ鎬面が崩れる危険性も減る訳です。

そういう訳で、この中砥が来てからは専らこいつを使い、KINGは3丁あるんですがお蔵入りです。

でも、研磨力が強い代わりに砥石の減りも早いんです。面直しも早いので不満は無いんですが、1年足らずで40%も厚みが減るのも困りものです。厚みが12mm位になると研磨中に撓む恐れもあるので、急ぎ2丁目を注文した次第です。

1丁目が15mmになったら2丁目を使い始め、2丁目が15mmになった段階で2枚を貼り合わせて使う予定です。

今回は砥石1丁だけの注文なんで、本当はおまけなんて無いんですが。なんと3つも。 マーキング用のシャーペン・切り出し・それにアルコールジェルって組み合わせです。

電話でちょっとした質問に答えただけなんですが、ご丁寧にもおまけをつけてくれていました。時節柄って事でアルコールが付いてるんですが、この人のこういうウイットが何とも言えず好きです。

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